FGALDC 17
ファイル群の結合と分割

ども。

私、今まで複数のファイルの結合というと、生ログファイルを１ヶ月分結合させ
る、といったことしかしてこなかったんですね。この場合、１回結合させたらそ
れっきりなんで、結合の順番だけは気を使いますが、それ以外はあまり考慮する
必要がありませんでした。
具体的には、極めて原始的なんですが、コマンドラインから

>COPY 990101.*+990103.*+（中略）+990129.* 990100.LOG

みたいな感じで手作業で行ってきました。なお、ここで拡張子にワイルドカード
を使っていますが、これはいちいち LOG と打つよりも文字数が節約できるからこ
うしているだけで、それ以上の意味はありませんし、複数のファイルが該当して
しまうようなことも生じないようになっております。



さて、最近、複数のファイル群を結合して編集し、その後に分割して元に戻すと
いうニーズが生じてきました。具体的には、章とか節とか毎に１つのファイルに
なっており、ファイル総数は例えば５０個とします。これに、例えば用語の統一
のための一括置換などをしなければならないとします。
でも、５０個ものファイルをいちいち開いて閉じて、なんていうのは到底やって
いられない。ということで、全部結合してまとめて編集をかけて、最後にもう一
度ばらせばいいじゃないか、と考えました。でも、単純にくっつけただけでは、
あとからばらすのが難しいんですよね。
ということで、次のような手順を考えました。


結合：
(1)
結合したいファイルを結合する順番に並べたファイルを作る。このファイルの
形式は１行１ファイル名の、いわゆるレスポンスファイル形式。
(2)
各ファイルの先頭に区切り行を入れながら１つのファイルに出力する。
区切り行の形式は全角星印＋半角空白＋ファイル名とする。
例−＞☆ B:\SAMPLE\CH01SE01.TXT

編集：
必要な編集作業を施す。
併せて、分解時のために区切り行のファイル名のパス部分を書き換える。

分解：
区切り行に記述してあるファイル名に分解しつつ出力。もし編集時にパス名が
変更してなければ、この時に元データに上書きされてしまう。


特に難しいところはありません。
レスポンスファイルを作るところも、もしかしたらＶｚのファイラーでできるか
もしれませんが、一旦ファイルを開いて順番になっているか確認した方がいいか
もしれません。あるいは、何も考えずにソートをかけるとか。

あとは、このレスポンスファイルに基づき、ファイルを結合するＡＷＫのスクリ
プトと、結合されているファイルを分割するスクリプトを書きました。以下のよ
うな感じです。

KETUGOU.AWK>------------------------------------
#jgawk -f KETUGOU.AWK i:\files.$$$
#出力ファイルは決め打ち
{
	print "☆ " $0 >> "i:\\target.txt"
	cmdline="type " $0 " >> i:\\target.txt"
	system(cmdline)
}
KETUGOU.AWK>------------------------------------

BUNKATU.AWK>------------------------------------
#jgawk -f BUNKATU.AWK i:\target.txt
/^☆/{
	outfile=$2
	next
}
{
	print $0 > outfile
}
BUNKATU.AWK>------------------------------------

いやぁ、速い速い。
何というか、ＡＷＫさまさまといった感じですね。
この２つのスクリプトのおかげで、しばらくは楽ができそうな感じです。
あとは、レスポンスファイルを作る部分をどうするか、ですかね。でも、ファイ
ル数が１００個になろうが１０００個になろうが、作る必要があるのはファイル
名を列挙したレスポンスファイル１個だけなわけですから、そんなに手間でもな
いでしょう。
編集の際にパス名の変更を忘れるのが恐ろしいなら、あらかじめテンポラリファ
イルに全部コピーするなりリネームするなりしてフェイルセーフを計っておくの
が吉かな。
逆にいえば、結合時とは異なるファイルに分割することだってできるのだから、
編集時になんとかする、という選択肢もあるでしょうが、編集時はなるべく本題
の編集に集中したいというのもあるし、でもパス名の変更だけなら最初に一回一
括置換するだけなので大して手間にもならないかな、と。

なお、ロングファイル名に対応するためには、gawk や mawk 等の、３２ビットの
ＡＷＫが必要でしょう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　としき